名古屋高等裁判所 昭和32年(う)273号 判決
原判決挙示の証拠によれば被告人は朴源得より生あへんを売つてくれるよう依頼され、之を木村某に売つてくれるよう依頼したところ、同人より見本の要求があり、本件あへんを右朴より受取り木村に手交したことを認めることができるから、被告人が朴源得より右生あへんを無償で譲り受けたことを認定することができ、仮令被告人が所論の如く右生あへんを見本として受取つたとしても、あへん法第七条第一項(原判決の同法第八条第一項の記載は第七条第一項の誤記と認める)にいう「譲り受け」に該当することは論をまたないところである。従つて原判決に法律の解釈適用を誤つた違法はないから、論旨は理由がない。
(裁判長判事 吉村国作 判事 柳沢節夫 判事 中浜辰男)